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🌱土づくりの始まり

皆さんこんにちは!

 

新潟県糸魚川市にてお米をはじめとする農作物を育てている

吉農園、更新担当の富山です。

 

 

 

🌱土づくりの始まり

 

 

 

稲作の一年は「土づくり」から始まります。

冬の間に眠っていた田んぼに春の光が差し込み始める頃、農家は新しい一年の準備に動き出します。

土づくりは単なる準備作業ではなく、稲の成長を左右する“基礎工事”のようなものです。

丁寧に行えば行うほど、秋に黄金色の稲穂が揺れる光景が待っています。


固く締まった大地を耕す

 

冬の間、田んぼの土は雪や霜、雨にさらされてカチカチに固まります。そのままでは水が浸透しにくく、根も張りにくい状態です。春になると、まずトラクターや耕耘機を使って土を深く耕します。これを「荒起こし」と呼び、固まった土をほぐすと同時に、地中に空気を送り込みます。

空気が入ることで土中の微生物が活発になり、分解作用が進んで肥沃な土になります。昔ながらの田んぼでは牛や馬を使って耕す風景もありましたが、今は機械化が進み、より効率的に行えるようになりました。


肥料を混ぜ込み、土に力を与える

 

耕す作業と並行して欠かせないのが肥料の投入です。

稲が元気に育つためには、バランスの取れた栄養が必要です。

三大要素と呼ばれる「チッ素・リン酸・カリウム」を中心に、それぞれ役割があります。

  • チッ素:葉や茎の成長を促し、青々とした稲を育てる。

  • リン酸:根の発達を助け、丈夫な苗にする。

  • カリウム:病気や気候への耐性を高める。

 

さらに、米ぬかや堆肥、鶏ふん、牛ふんなどを組み合わせて使う農家も多いです。

化学肥料だけに頼らず、有機物を取り入れることで土の持つ力が引き出され、長期的に田んぼが健全な状態を保てます。


「代かき」で水と土のバランスを整える

 

耕して肥料を入れた後に行う大事な作業が「代かき」です。

田んぼに水を張り、泥状にかき混ぜて表面を平らにします。これにはいくつもの効果があります。

  • 水が田んぼ全体に均等に行き渡る

  • 雑草の芽を抑える

  • 苗を植えやすくする

 

代かきは仕上げのように見えますが、稲が根をしっかり張るために非常に重要な工程です。

「代かき八分」という言葉があるように、稲作の成否を8割決めるとまで言われています。


昔と今の違い

 

かつては人力で鍬を使い、家族総出で土を起こしていました。

腰をかがめて延々と続ける作業は重労働で、春の田んぼには人の声と汗があふれていたといいます。

今はトラクターやロータリーの普及でずっと効率化されましたが、「土を大切に扱う」という考え方は昔も今も変わりません。


土づくりに込められる願い

 

農家にとって土づくりは、秋の収穫を思い描きながら行う大切な儀式でもあります。

土を耕すたびに「今年もいいお米が育ちますように」と願いを込め、肥料を撒くたびに「稲に力を与えよう」という気持ちで取り組んでいます。


まとめ

 

  • 土づくりは稲作の基礎であり、一年の成否を左右する。

  • 耕すことで土を柔らかくし、空気を入れて微生物を活性化させる。

  • 肥料や堆肥で栄養を整え、稲が育ちやすい環境をつくる。

  • 代かきで水と土を均一にし、苗が根を張りやすくする。

  • 昔も今も「土を整えること」は農家にとって大切なスタート。

秋の豊かな実りは、この春の土づくりから始まっているのです。

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

 

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